私淑のすすめ、『私塾のすすめ』
棋譜並べは、好きな棋士の碁がいい。
憧れの対象を、なんとかして理解しようと、
碁盤をいろいろに眺めることになり、
思わぬ発見に出会うことが増えるように思う。
心の師を意識して学ぶことは、誰でも可能だ。
齋藤氏は、学びのスタイルとして、「私淑」に光を当てる。
そして共通の志向のもとに生まれる「私塾」を推奨している。
梅田氏は、志向性の共同体であるブログも有益な空間だとしている。
専門能力的にも人格的にも優れた人物が中心にいるのが理想だが、
いくつもの憧れが集まることだけでも意味があると思う。
せいぜい嗜好性の共同体という域を出ないかもしれないが...
対談というと、人間同士の言葉の化学反応を期待してしまうのだが、
本書では、お互いのこだわりを認め合っているので、あまり刺激がない。
両者の著作に含まれる言葉やスタンスを土台に編集されているので、
そのあたりを読んできた私にとって、真新しい情報はさほどなかった。
お二人いっしょになって、「若者よ希望を持て」といっているようだが、
実は、「お互いがんばってきたけど、これからもがんばろうな」と、
お二人だけで元気になっている感じも受けた(笑)。
ただ、「心で読む」、「生活全体をデザインする」という言葉は印象に残った。
また、それぞれの「ロールモデル」と「座右の書」を紹介するコラムもある。
おおむね納得する人物、書物が挙げられていたが、中には『金子将棋教室』も...
さて、これを挙げたのは齋藤氏か、梅田氏か?
「暗黙知を共有しているときに幸福感を味わえる」というと、囲碁や将棋の感想戦の話が出てきたりね。

